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月別アーカイブ: 2025年7月

大城工業のよもやま話~第8回~

皆さんこんにちは!

 

沖縄県うるま市を拠点に、消防設備工事や空調配管工事を行っている

大城工業株式会社、更新担当の富山です。

 

 

 

ネジの溶接加工における鉄則 ~安全・品質・効率を守るために~

今回は、ネジの溶接加工を行う際に絶対に守るべき鉄則について一般的な市場での例を基にお話します。


ネジは小さな部品ですが、溶接の品質ひとつで製品全体の安全性が左右されます。

だからこそ、確実な作業と厳格な管理が必要不可欠です。


鉄則①:溶接部の下地処理を怠らない

 

溶接の基本は「母材の清浄」です。


ネジや母材の表面に、油分・サビ・塗装・酸化皮膜が残っていれば、溶接不良の原因となります。

  • グラインダーやワイヤーブラシでの清掃

  • 脱脂溶剤での油分除去
    これを徹底することで、溶接の溶け込みが良くなり、強度も安定します。


鉄則②:適切な溶接条件の選定

 

「電流・電圧・溶接速度・シールドガス」――これらは全て、部材の材質や厚みによって変わります。


特にネジは細かく、母材との熱バランスが難しいため、条件設定を誤ると以下のリスクが発生します。

  • 過剰溶融 → ネジ形状の変形

  • 溶け込み不足 → 固定不良

作業前には必ず溶接条件の確認と試験片でのテストを実施しましょう。


鉄則③:歪みと熱影響を最小限に

 

ネジの溶接で難しいのは、熱による歪みや硬化です。


特に高張力鋼やアルミの場合、適切な予熱や後熱処理を行わないと、割れや変形が発生します。

  • 薄板では低電流・高速溶接を心がける

  • 厚板では多層溶接+予熱で割れ防止


鉄則④:検査を怠らない

 

外観がきれいでも、内部に欠陥があるケースは珍しくありません。


そのため、以下の検査は必須です。

  • 目視検査(表面割れ・ビード形状)

  • 浸透探傷検査(PT)や磁粉探傷検査(MT)

  • 必要に応じて超音波探傷検査(UT)

品質保証の記録を残すことも、信頼性を高める大切な工程です。


鉄則⑤:安全管理を徹底

 

溶接は火花・紫外線・ガスを伴うため、

  • 遮光面・耐熱手袋・防炎服の着用

  • 換気とガス漏れ確認
    は絶対条件です。
    「慣れているから大丈夫」という油断が、重大事故につながります。


まとめ:見えない部分にこそ、誇りを

 

ネジの溶接は、小さな作業ですが、その品質が製品全体の安全性を左右します。


「見えないからこそ、絶対に手を抜かない」――これがプロの誇りです。


私たちは、鉄則を守り、技術を磨き続けながら、産業を支える使命を果たしていきます。

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

 

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大城工業のよもやま話~第7回~

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ネジの溶接加工の歴史 ~ものづくりを支えた縁の下の力持ち~

 

 

今回は、普段はあまり注目されないけれど、実はものづくりに欠かせない「ネジの溶接加工」の歴史について掘り下げます。


ネジは、小さな部品でありながら、自動車、建築、造船、産業機械など、あらゆる分野で“命を預ける部品”。

そしてそのネジを確実に固定するために欠かせない技術が、溶接加工です。


ネジ加工の始まりと溶接の役割

 

ネジそのものの起源は紀元前までさかのぼりますが、産業革命以降、機械や構造物における接合方法としてネジが急速に普及しました。


当初は、ネジを締め付けるだけの機械的結合が主流。

しかし、振動や衝撃で緩むリスクが課題となり、より強固な固定を求めて、**「ネジ+溶接」**という組み合わせが生まれます。

溶接の歴史は19世紀末から始まり、電気アーク溶接やガス溶接の登場とともに、ネジの固定方法も進化しました。

特に、鉄道車両や大型機械の製造においては、ナットを緩み止めするためのタック溶接(点付け)が導入され、信頼性が飛躍的に向上します。


20世紀:溶接技術の進化とネジ固定

 

第二次世界大戦期には、大量生産と耐久性向上が求められ、溶接技術は急速に発展しました。

  • アーク溶接、ガス溶接、スポット溶接が普及

  • 自動車産業や造船業で、ボルト・ナットの溶接固定が標準化

この時代には、溶接による“簡易固定”ではなく、恒久的固定のニーズが高まり、溶接条件や品質管理が厳格化されていきます。


現代:精密化と自動化の時代

 

現在のネジ溶接は、単なる固定ではなく、強度・美観・効率性すべてを兼ね備えることが求められています。

  • ロボット溶接による自動化

  • レーザー溶接による高精度加工

  • 品質保証のための非破壊検査(UT、PT、MT)

さらに、自動車や航空機分野では、軽量化のためアルミや高張力鋼の採用が進み、それに対応した新しい溶接方法が研究されています。


まとめ:進化し続ける「小さな大技術」

 

ネジの溶接加工は、見えないところで産業を支える重要な技術です。


小さな部品ですが、その信頼性が安全性を決定づける――だからこそ、溶接品質の向上と、新技術の導入は今後も欠かせません。


次回は、そんな溶接現場で守るべき「鉄則」について、詳しく解説します。

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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